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Vol.10
このメルマガは、ディスペンサーのトータルソリューションを提供する(株)サンエイテックがお送りする、エンジニア向けWebマガジンです。 『近未来の快適デジライフ』と題して、身近な製品の半歩先の世界をお届けします。 |
近未来① 「伝承」というよりは「進化」…伝統技術のデジタル化の現状
近未来② 眼も手も「口ほどにモノを言い」…音声とコミュニケーション
最近、携帯電話のメールに「絵文字」や「顔文字」を使う人をよく見かけます。なにしろ、顔文字専用のサイトまであるのですから驚きです。しかし、短調な文字だけのメールよりも、表情があった方が気持ちが通じそうな気がするのも、確か(…プライベートに限りますが)。そうすると、直接的な「言語」以外のコミュニケーションも案外重要なのかもしれません。そこで、それらとデジタルの関係が現状どうなっているか、ちょっと見てみました。
言葉以外のコミュニケーションとしては、「身振り」や「表情」などがありますが、これをデジタルに置き換えるという研究は、実はかなり進んでいます。「アクティブI/F」と呼ばれるものがそれで、機器に表情や仕草から感情を判定する機能を組込み、シグナルとして出力するというものです。そして、それを人間の姿で出力するのが「擬人化エージェント」と呼ばれるもので、これを発展させてゆけば、チャットなどで用いられる「アバター」に内容ごとの表情を付加できるようになるかもしれません。
一方、身振りを「言語」にするものとしては、例えば言語障害のある方が、取って欲しい物を見て、その後、指や顎やなどで一定の動作をすることで、モニタに「○○を取って欲しい」と表示するI/Fの研究が進められています。また、「口語」の「手話化」は、既にソフトが完成しています。このソフトでは、入力された口語を手話に翻訳して、アニメーション表示しますが、この際「身振り」や「表情」なども交えることができ、単なる「情報」ではなく、「話し」として受け取ることができるように工夫されています。今後、「手話」の「口語化」ができれば、そこでは普通の「会話」が可能になるということです。
こうして、人と人との間にある、問題や距離を埋めていくための技術の進化こそ、最も力を注ぐべき分野なのかもしれませんね。