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Vol.13
ディスペンサーのトータルソリューションを提供する(株)サンエイテックがお送りする、エンジニア向けWebマガジンです。 『近未来の快適デジライフ』と題して、身近な製品の半歩先の世界をお届けします。 |
近未来① 正真正銘「国産ジェット機」が舞い上がる日も近い
近未来② 「当たっているのか、いないのか」…ITと天気予報
2008年には商用サービスの就航が期待される新型ジェット旅客機787。その報道に曰く、「主翼の構造材であるカーボンプレート、胴体など、実に日本製の部品が1/3を占めている…」しかし、実際はこれらにとどまならいのです。特にエンジンについては「バッチ」はGE、もしくはロールスロイスですが、その内部構造の製作や、性能評価の流体解析などの大部分を、日本の企業が担当しています。なんか、首筋がビシビシするから、台風がきたよ」など、自己流天気予報を行う人がいて、それが結構当たるということ、ありませんか? 一方で、「最新技術」「ITを駆使」する天気予報は、そういう割に、今ひとつ当たっているような、いないような…次は、そんな「微妙感」についてのお話です。

天気予報を一言で言い表すと「統計学」です。世界規模で観測される低気圧・高気圧の発生や風向き、気温などを集計し、過去のデータ・天気の変動パターンと照合し「ここに低気圧で、風向きはこう…こう押されてきて二日後には西日本に接近する、故に来週は雨」と、判断します。つまり、その判断材料になる観測件数の蓄積と、精度が重要になります。そして言うまでもなく、レーダードップラー、アメダスなど、観測機器の性能には申し分がないはずで、実際に短期予報では80%以上の的中率(気象庁発表)と言います。では、私達が「微妙だ」と感じるのは何故か? それは、まずこの80%以上という数値が、「全体平均」ということが関係していると言えるのです。つまり関東では当たらなくても、他の、関西や北海道で当たっていれば、数値としてはそこそこのものになります。しかし、私達にとっては、自分達の地域のみが判断材料。このギャップが、齟齬感となって現れているのでしょう。また、長期予報については、実際に「外れる」ケースが多くなってしまっているとも言います。それは、観測精度が上がり、判断材料には困らないはずなのですが、前述したように、天気予報とは、過去のパターンに現在のデータを当てはめて考えていますが、その展開が過去のものとは、微妙にずれてきてしまっているのです。その原因としては、温暖化による気候変動などに加え、「観測拠点の細分化により材料が多くなり過ぎて、かえって判断が難しい」という声も聞かれます。では、天気予報はこれからどうなるのか? 実はそのポイントも、この「細分化」なのです。つまり、より細かい地域の、細かい時間での予報行うことができるということです。それを、例えば携帯電話のWebを通して配信するなどのサービスも、一部で始まっています。これを発展させれば、刻一刻と変わる天気をリアルタイムでキャッチできるということにも繋がります。ネガティブな要因を、ポジティブに変えていくのも、技術発展の面白さかもしれませんね。