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Vol.17
ディスペンサーのトータルソリューションを提供する(株)サンエイテックがお送りする、エンジニア向けWebマガジンです。 『近未来の快適デジライフ』と題して、身近な製品の半歩先の世界をお届けします。 |
近未来① セキュリティ? いいえミクロな情報ツールです「電子透かし」
近未来② 昔ながらの姿でも、実は色々進化してます「電源・バッテリ」
4月末、ハイブリッドカー「プリウス」の販売が累計100万台を突破したことが報じられました。
ところで、そのプリウスにも普通の「バッテリ」が搭載されている(補機用として、ですが)のはご存知ですか? 「未来を先取り」と言われているハイブリッドカーに、普通のバッテリが積まれているというのも、なにか不思議な気がします。そうやって考えると、身近な「電源装置」は昔から変わらないようで、結構進化しているのではないか、という興味がわいてきます。
ということで、こちらでは、バッテリや電源装置の最新情報や、変わり種電池について見ていきたいと思います。
電池・電源の課題といえば、やはり「高出力」と「小型パッケージ」の両立ですが、例えば次世代の電池として有望視されている「燃料電池」では、モバイル機器向けのダイレクトメタノール型燃料電池(DMFC)において、出力密度0.3W/ccを実現しています。また、サイズの部門では同じDMFC方式でLiポリマ2次電池、制御回路などをセットした状態で約W30×L50mmというものが開発されています。一方、環境対策の主役・太陽電池モジュールでは大規模施設向けで200Wタイプがリリースされたり、昼間は発電、夜間は発電した電力を用いて自己発光するパネルなど、性能・用途共に充実して来ているようですね。
■ちょっと面白い、変わった電池にはどんなものが?
電池は「硬くて重い物」というのは、過去の話になるかもしれません。現在「有機ポリマ」を用い、「紙のように薄く、かつ自由に曲げられる電池」が開発されています。これならば、携帯電話などの内部レイアウトは格段に自由になるでしょう。もう一つ、水を入れると乾電池と同様に使える「水電池」という物が既に販売されています。こちらの最大の特長は、「水を入れるまで放電しない」ということにあります。つまり、長期保存ができ、災害時など通常の電源が使えない、でも情報は必要という事態での活躍が見込まれています。
本当の技術は細部に宿ると言いますが、これらはその見本とも言えるのではないでしょうか? なにより最先端・科学の粋を集めた機器も、電気がなければただの塊です。その分、様々な工夫、進化が「こっそり」起こっている分野とも言えるのではないでしょうか。