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「おかーさん、テレビまた映らなくなっちゃたよ」
「どれどれ〜? こういうときは、このカドの辺りを…(ガン!)ほら、映った」
「ねぇ、新しいテレビ買おうよ」
「叩けば映るんだから、大丈夫よ」
さすがに今は、こんなこともしないのでしょうが、チョット昔(つまり昭和)を覚えている方には、懐かしい風景でしょう。 |
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テレビが映る仕組みを簡単に言うと、ブラウン管の基部にある電子銃(白黒テレビの場合は1本で、カラーテレビの場合は、3本の電子銃を並列に並べる場合と、1本から3種の電子を打ち出す方式があります)から電子を打ち出し、電磁石によって方向調整され、画面側の蛍光物にあたって高速で点滅しています。この点滅が横一本の線になり、更に高速で上から下へと移動して画像を結んでいます。これがよく耳にする「走査線」で、テレビを点けた瞬間とか、調子が悪くなると白い横線が入ることがあるのは、この同期が狂っているために生じるトラブルです。
さて、「叩くと直る」というが本当というのは、実は昔の家電製品は部品精度に難があり、電子銃のブラケットに緩みが生じたり、ホコリが付着して接触不良を起こすことがありました。で、叩くとホコリが落ちたり、嵌合(かんごう)の接触が戻ったりして、同期が一時的に正常になるということなのです。他にも、「裁ちばさみを置くとキレイに映る」というのも、金属のハサミに電波を増幅する効果がある、ということで、あながち「迷信」とはいえないようです。 |
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