2019年10月31日更新

脈動って困る?

製造現場での「困った実例」を徹底解説。サンエイテックだから実現可能な、すぐに役立つ解決案をご提示します。
今回のテーマ 高粘度液剤を圧送する場合に容積式ポンプが使用されますが、種類によって「脈動」を起こしやすいタイプがあります。今回は「脈動」が発生するメカニズムと、高粘度液剤塗布に適したディスペンサーについて考察していきます。
なんだー、万年先生の脈が止まったんじゃないんだね、ホッ(´▽`)
ワシは元気じゃ!! 脈動というのは、主にポンプのメカニズムによって起きる現象じゃよ。脈を打ったように流体の流量が変動してしまい、振動でポンプや配管が破損したり、寿命を縮めてしまうことがあるんじゃ。

ポンプだけじゃなくてディスペンサーでも同じことが言えるんだぜ。高粘度液剤を塗布する場合、脈動が起きないディスペンサーを使用することで、塗布の精度と定量性が均一になって、ロスも少なくなるし、部品の消耗も軽減することができるのさ。

ねぇねぇ、アタシこの間韓流アイドルにラブレター送っちゃった♡ この胸のドキドキも脈動なのねっ!

そ、それは脈なしだと思うなあ。。

ムキーー!!
高粘度液剤を高圧移送する容積式ポンプには、大きく分けて往復動型と回転型の2種類があります。往復動型には、ピストンポンプ、プランジャーポンプ、ダイアフラムポンプなどがあります。
ピストンポンプ及びプランジャーポンプは、容器内をピストンやプランジャーが往復して吸込と吐出を行い、ダイアフラムポンプは、ダイアフラムを上下左右に運動させて液体の容積を変化させ、吸引、吐出を行います。一方、回転型は、回転運動で流体を移送するタイプのもので、ギアポンプ、遠心ポンプ、ねじ方式ポンプ等があります。小型で脈動が少ないですが微少量の流体移送には適応しない場合もあります。
脈動は、これらの往復動型ポンプを使用する場合に、吸込、吐出を交互に行う時の時間差で発生する傾向にあります。 脈を打ったように流量が変動し、振動でポンプや配管が破損したり、寿命を縮めてしまうことがあります。一方、回転型は、回転数が速いため脈動は起こりにくいですが、回転数を遅くした場合は発生することがあります。
これらのメカニズムは、液剤を塗布するディスペンサーにも当てはまります。高粘度液剤を使用する場合、特に厳しい精度と定量性が要求される用途では、容積式往復動型のピストンバルブ等より主軸を一定方向に高速回転させて流体移送する容積定量式ディスペンサーの方が適しています。サンエイテックの容積移送式マイクロディスペンサー「Preeflow®」は、ステーターの中でローターを連続的に回転運動させて一定容積の液体を定量移送する「エンドレスピストン原理」を採用しています。これにより高粘度液剤やフィラー入り液剤を脈動なく高精度に塗布することができます。
ワンポイント お問い合わせ脈動があると吐出量が増減し、精度が求められる作業に対応が難しくなります。サンエイテックの容積式マイクロディスペンサーecoPENシリーズは、吐出時の脈動がなく、設定した吐出量を正確に定量移送します。流量調整を行って吐出量を高精度に管理します。定量塗布や充填、注入等の作業に最適です。

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