2021年7月2日更新
放熱系材料を簡単に塗布したい?
製造現場での「困った実例」を徹底解説。サンエイテックだから実現可能な、すぐに役立つ解決案をご提示します。
電子機器に使用される電装部品は、使用と共に電気エネルギーが熱に変わります。電子機器にとって熱は故障や誤動作の原因になります。
昨今の電子デバイスの設計で重要なのが「放熱対策」。その多くのプロセスでは「放熱性材料」が使用されていますが、塗布作業においては様々な課題があるようです。
昨今の電子デバイスの設計で重要なのが「放熱対策」。その多くのプロセスでは「放熱性材料」が使用されていますが、塗布作業においては様々な課題があるようです。
スマホって、四六時中ゲームしたり、動画アプリ観たりしてても、あまり熱さを感じないなあ。
多くのスマ―トフォンメーカーでは、熱源による製品のダメージや人体への影響を考えて、開発段階から、筐体などの温度に基準を設けて、全体設計をしてるんですって。
基本的にずっと手で持って使用するから、低温でも、やけどなどの原因になったりするものね。
今の電子デバイスは、スマホのように「放熱シート」をしたり、電子基板に「放熱シリコン」のような放熱性材料を塗布することで故障や誤作動の原因になる熱の発生を抑えておるんじゃよ。
でも電子部品はますます小型になってるし、放熱系材料はますます高粘度になってるから、
常に正確で安定して塗るのがチョー難しいんだぜ。
放熱系材料で、IC(集積回路)などの発熱体と冷却装置の間の隙間を埋めるのじゃが、塗布量が少な過ぎたり、バラつきがあると、放熱性が十分でなくて不具合の原因になることがあるんじゃよ。
熱は機械にとってもよくないんだね!
エイちゃんが最近ボーッとするのも暑いからかも〜
エイちゃんが最近ボーッとするのも暑いからかも〜
エイちゃんはゲームのし過ぎ!!
放熱系材料は、温度制御が必要な部品において、熱の流れ易さを調整するために使用される製品全般を言います。用途や仕様に合わせて、熱伝導グリス、CPUペースト、熱伝導性材料などとも呼ばれます。
熱伝導性材料(以下TIM)は、一般的にはIC(集積回路)などの発熱体とヒートシンクとの間の小さな隙間や凸凹を埋めて、効率よく熱をヒートシンクに伝えるために使用されます。
高速処理の製造プロセスにおいて、多くの場合は、ニードルノズルで、材料を線塗布した後に部品を載せて押し広げていますが、塗布量が少ないと十分な放熱性を確保できず、また塗布量が多すぎると厚みが出てしまい、実装時に圧力ストレスが増大する不具合がありました。
その結果、製品不良が増大し、高価な材料がムダになる問題が生じていました。
薄く平たく簡単に塗布できる「フラットノズル」
フラットノズルを使用して、放熱接着剤・グリスを50~150μmで、放熱ギャップフィラー・シリコンを100~800μmの範囲で均一に塗布することが可能です。また、ご希望の塗布膜厚に合わせてカスタムで製作も可能です。
シリンジ、高粘度向けバルブに対応し、また、容積移送式ディスペンサーと組合せて、より高粘度の放熱系材料を、高精度で塗布することが可能です。
フラットノズルの特徴が分かる! ダウンロード資料はここから>>
高粘度、高密度の放熱系材料に対応する「ダイアモンドコーティングローター」
電子デバイスのトレンドが、小型化、高密度化に向かうのに伴って、放熱系材料にも、より効率的な放熱性能が求められています。塗布においては、「より高粘度、高密度の材料を微小量塗布したい」というニーズが増大しています。ダイヤモンドコーティングローターは、高密度材料向けに開発された製品です。従来品と比較して平均寿命が2〜3倍以上に延長されることが最大の利点です。
寿命は、基材の粘度、フィラー、密度等の異なる材料に関する要件や、塗布量等の吐出条件によって変わります。
本製品は、特に、ICパッケージングや電子冷却範囲に使用される、熱伝導性材料(TIM)用に開発されています。デバイスのトレンドは、より小型化、より高密度化に向かっており、高精度の微小量塗布と、デバイスのより効率的な放熱性が求められています。
ダイアモンドコーティングローターは以下のカーエレクトロニクスの用途の 放熱剤塗布に非常に有効です:
▪️LEDランプ(ヘッドランプ、ブレークライト等)熱が発生しやすいため、熱の除去に取り除くためにヒートシンクと熱インターフェース材料が使用されます。
ECU(電子制御ユニット)
エアバッグやブレーキシステムの故障の原因になるため熱管理が非常に重要です。
▪️蓄電プロセス(ワイヤレス)
効率性維持のため、熱ピークの回避が不可欠です。
▪️3Dカメラ
IRプロジェクターとセンサー間の距離を一定に保持するため、熱膨張を最小にする必要があります。