2021年3月4日更新
進化する医療機器に適したディスペンサーって?
そのためには、より優れた製品の開発も大事じゃが、その組立プロセスで使用される、接着剤や塗布装置など、周辺のプロセス全体が、一丸になって取り組んで来たんじゃよ。
eco-PEN によるカテーテル部品の接着
クリーンルームでの組立作業では、エレクトロニクスや自動車産業等での接着接合工法が採用されるようになりました。 例えば、集中治療用、泌尿器科用、心臓外科用など、医療分野を超えて使用される「カテーテル」は、チューブの押出、切断、接着作業などで、既に確立した自動化プロセスを導入しています。これにより人的エラーが激減し、生産性、品質が大幅に向上しています。
・UV接着剤やシアノアクリレート材を使用して、接合材料への熱負荷を最小にすることが可能。
・接着中、接着後において接合部の表面や内部の性質が変化することを抑える。
・接着剤は同時にシール性を有することが多く、組立工程の合理化やコスト削減が可能。
・幅広い接着範囲に適用。
・UV光のみで硬化するUV接着剤の特性を利用して、部品の仮止め、再配置が可能。
滅菌に対応できる高耐久塗布プロセスの必要性
身体の表面や体内で使用される医療機器にとって、接着部分が不十分な場合、使用しているうちに動作や性能に影響を与える場合があります。接着部材は、滅菌を繰り返した後でも耐久性を有し、製品自体を常に清潔状態に保持しなければなりません。そのために、接着部位に塗布される液剤は、液だれなく確実に、均一で正確に塗布されなければなりません。医療機器製造プロセスでは、安全性の視点からも「高精度で安定した液剤塗布が可能なディスペンサー」は必要不可欠になっています。
液剤、ペースト材の微小量塗布に最適なeco-PENおよびeco-DUOシリーズ
高精度容積移送式ディスペンサーは、独自のエンドレスピストン原理により、微小量の液剤を+/-1%の吐出精度でピンポイントに塗布します。絶対的な高精度塗布が求められる、バルーン、カフ、コネクターの接着の他、注射器の針部の接合、創傷包帯へのシリコン材、カニューラや静脈カテーテルのへの潤滑材、採血時の血液分離剤、真皮充填剤の塗布、インプラント部材への2液シリコン剤の充填等、幅広い用途で使用されています。また、内視鏡カメラの照明やレンズ等光学部品の高気密接着などにも非常に有効です。
FDAに適合するサニタリー仕様ディスペンサーVPHDシリーズ
医療用アプリケーションで使用される材料の開発も多様に進化しています。接着の代替用として開発された「マイクロカプセル」は、内容物や成分を、微小な粒子や液滴にして内包しています。湿気や揮発、温度変化の影響を受けずに、人体の表面や体内でも、長い年月にわたり安定した品質を保持し続ける利点があります。 様々な医療用材料は種類も性質もそれぞれ異なり、個別の材料開発は、同時に優れた塗布技術と連携する必要があります。また、その認証プロセスには、材料移送や脱気、攪拌を含めて、統合された一つの自動化システムとしての構築がますます求められています。
完全な容積移送式液剤塗布システム