2021年8月6日更新

見えない「音」技術どこまで進むのか

今・昔・未来☆テクノロジー万華鏡は、「近未来の快適デジライフ」や「エンジニアリングなよもやまばなし」の掲載から10年経った今、果たして本当の「未来」はどうだったのか、そして、これからどうなって行くのかを考えるコンテンツです。
今回のテーマ現代人が1日に扱う情報量は、今や江戸時代の頃の1年分に相当すると言われています。昨今の先端技術によって、「視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚」など五感に分類される「カタチのないもの」へのアクセスの仕方も変化しています。今回は、目には見えない「音の技術」の未来について掘り下げてみます。
最近のEV/HV車は、低速の時の走行音が静かすぎるので、事故防止の観点から、車に接近警報装置の搭載が各国で順次義務化されているんじゃぞ。
確かに、近くに車が来てるのに全然気がつかなかったことがあるわ。
だから車は低速や通過する時に「ヒューン」とか「ヒュンヒュン」という音を出して「車が通りますよ〜」って伝えるてるんだね!
警報装置は、警告効果と周囲環境への影響とのバランスを考えて、最適なサウンドモデルを考えたり、スピーカーの配置位置や数などにも、いろいろノウハウが必要なんじゃよ。
 
車体用スピーカーは、高温、高湿、振動など、いろんな過酷な周囲環境に耐えて、高品質を保持することが求められるから、組立工程もいろいろ大変なんだって。
多様な材料を高精度に塗布できるディスペンサーが必要なのさ。
車は静かでも、いつもタイ子さんがずーっと喋ってるから静かなドライブにはならないけどね〜

ねらったところにだけ音を届ける「指向性スピーカー」

指向性スピーカーとは、特定の音を特定のエリアにのみ届ける技術を有したスピーカーを言います。例えば、エスカレーターの終盤で注意喚起の音を届けたり、ショッピングセンターで、特定の商品棚をみている顧客にだけ音を届けることが可能になります。スピーカーの正面に立つ人には明瞭に音が聞こえますが、隣の人にはほとんど聞こえることがありません。特定のユーザーが特定の空間に入ると、音楽や解説、広告など、そのユーザーに合った情報を提供できるようになると言われています。
ある海外のベンチャー企業では、ヘッドホンもイヤホンも使用せずに、特定の人の耳に音を届ける技術を開発しています。特殊な技術でユーザーの耳のあたりにだけ超音波で「耳の空間」をつくって音を届けます。また、頭を動かしても超音波はユーザーの耳を捉え続け、周囲の音も聞き逃す心配もなく音楽や動画の音声を聞くことが可能になるようです。 音を個別化、細分化できる時代はもう近くまで来ています。

外界から不要な音を消して、聞きたい音だけが聞けるようになったら⁉

人間の耳は、本来、聞く音の取捨選択ができず、さらに超音波などの聞こえない音も取得することができません。現在、外界音を変換し、ユーザーが自在に自身の聴力を操作する、「聴力自在化」の技術開発が進められています。この新技術は、マイクで取得した外界音の周波数を操作し、変換後の音をスピーカーで出力することで、従来の聴力では聞こえなかった音の聴取や、不必要な音の削除を行おうとするものです。

例えば、電気自動車やハイブリッド車では、低速時の可聴音は静音ですが、高周波のスイッチングノイズが発生しています。この高周波を可聴化することで、自動車の接近をより早く知覚でき、安全を確保できる、と考えられています。


車両接近通報装置(AVAS)の開発が急がれるEV/HV車

ハイブリッド車や電気自動車は、低速時にエンジン音がしないので、歩行者が接近を察知しにくい側面があります。そのため、事故防止の観点から、接近警報適用が各国で順次義務化されています。 各メーカーでは、ECUとスピーカーの統合や省スペース化、完全防水防塵化、優れた環境耐圧性に対応する高信頼性設計など、様々な課題に対して急ピッチで開発が進められています。「音」についても、警告効果と周囲環境への影響とのバランスを考慮した異なるサウンドモデルの設計や、搭載スペースが限られた車両内へのスピーカーの設置など、独自の技術力を駆使しています。

封止材、防湿材の塗布工程に最適な高精度ディスペンサー

高精度容積移送式ディスペンサー「エコペン」は、独自のエンドレスピストン原理により、微小量の液剤を+/-1%の吐出精度でピンポイントに塗布します。多種多様な液剤の安定した定量、微小量塗布に非常に有効です。

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ワンポイント お問い合わせ数年前、スマホに話しかけるだけで、検索したり、操作を代りにしてくれる機能に驚かされました。従来の聴力では聞こえない音に対する「信号処理技術」は、人工知能技術や音声認識技術と相まって、さらに大きな進化を遂げているようです。空港や駅、街中での応用も期待されていますが、一方で、強力な超音波による長時間曝露や、意図的な悪用など、これから先の未来では、新たな回避策やルール作りも必要になって来るかもしれません。

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