2019年9月27日更新
自由自在に空飛ぶ車は電気で動く?
今・昔・未来☆テクノロジー万華鏡は、「近未来の快適デジライフ」や「エンジニアリングなよもやまばなし」の掲載から10年経った今、果たして本当の「未来」はどうだったのか、そして、これからどうなって行くのかを考えるコンテンツです。
未来を描いた映画で必ずのように出てくるのが空を飛ぶ車。空中にハイウェイがあったり、街の中やビルに離陸したり着陸したり。そんな夢のような空飛ぶ車が電気を動力源とする航空機によって実現していきそうです。近距離移動のためのメジャーな手段となるかもしれない電動航空機のメリットと課題を考えてみます。
電気自動車って聞いたことあるけど、飛行機も電気で飛べるの?
電気で飛ぶ飛行機は以前から研究されておるのじゃ。太陽光だけで飛ぶ飛行機が寄港しながら世界一周をしたこともある。
自動車と一緒でハイブリッドの航空機も研究されてるんだぜ。電動化はCO2排出削減も期待できて、騒音が少ないのも大きな魅力なんだぜ。
それに、環境に優しいだけでなくて、飛行機の燃料費や整備費も削減することが可能だから、今よりもっと安く旅行ができるかもしれないのよ〜
電車に乗るみたいに気軽に外国に行ける時代がくるかもしれないんだね、楽しみ!
今後、アジアをはじめ世界的に大幅な航空需要の増加が予測され、航空分野における低炭素化(CO2排出の削減)が重要視されています。低炭素化には運航方式の改善や廃油やバイオ燃料などの代替燃料も実験されていますが、電動化のような新技術の導入は大きな柱となるでしょう。そのような中、今年1月、経済産業省とボーイング社が電動航空機の技術協力で合意したというニュースがありました。JAXAでは2030年代に空飛ぶタクシー、2040年代には短距離路線向けの電動コミューター機、2050年代には中型の電動リージョナル機が実現すると予測しています。つい最近まで電気で飛ぶ飛行機は夢のような話でしたが、確実にフライトに向けて動いているようです。
自動車をシェアして配車するサービスを提供する企業では、近距離の都市間を小型の電動航空機で移動できるサービスを、2020年からテスト飛行、2023年には実運用を開始する予定と発表しました。
電動航空機の電源には燃料電池やバッテリー、太陽電池などが使われています。燃料電池は地上に駐機している時に燃料である水素やアルコールなどを補給するため、バッテリーに充電する時間よりも短く済み、燃料を消費すれば重量が軽くなるなど内燃機関に近い感覚で利用することが可能です。
太陽電池を使う電動航空機はソーラープレーンとも呼ばれます。翼に搭載した太陽電池で発電しプロペラを回転させて飛行し、蓄電池と併用することで夜間も含めて飛行し続けることができます。スイスのソーラープレーンは72mの幅の翼を持ち、高度12,000メートルで巡航することができ、世界一周を成功させています。
自動車をシェアして配車するサービスを提供する企業では、近距離の都市間を小型の電動航空機で移動できるサービスを、2020年からテスト飛行、2023年には実運用を開始する予定と発表しました。
電動航空機の電源には燃料電池やバッテリー、太陽電池などが使われています。燃料電池は地上に駐機している時に燃料である水素やアルコールなどを補給するため、バッテリーに充電する時間よりも短く済み、燃料を消費すれば重量が軽くなるなど内燃機関に近い感覚で利用することが可能です。
太陽電池を使う電動航空機はソーラープレーンとも呼ばれます。翼に搭載した太陽電池で発電しプロペラを回転させて飛行し、蓄電池と併用することで夜間も含めて飛行し続けることができます。スイスのソーラープレーンは72mの幅の翼を持ち、高度12,000メートルで巡航することができ、世界一周を成功させています。
電動航空機は部品が複雑でメンテナンスも大変じゃないのかな?
電気自動車もそうじゃが電動化することで部品の点数は大幅に少なくなるのじゃ。部品点数が少ないということはメンテナンスも簡単になるわけじゃ。
航空機に使用される部品の点数は大型機で数百万点にも及びます。電動化によってこの部品点数が大幅に削減されることで、これまで難しかった航空機分野への新規参入を容易にすると考えられます。日本においてはモーターや電池、そして省エネに関して有する優れた技術を生かせるため、全く新しい航空機の分野を作り出していくかもしれません。