

液剤を知る
2液性エポキシ樹脂(Two-Component Epoxy Resin)は、「主剤(A剤)」と「硬化剤(B剤)」という2つの成分を所定の混合比率で組み合わせることで、化学反応(硬化反応)を引き起こし、高い接着力・耐環境
性・耐熱性・耐薬品性を発揮する高機能熱硬化性樹脂です。
硬化後のエポキシは優れた機械的強度と寸法安定性を備え、金属・樹脂・セラミック・ガラスなど異種材料への接着にも対応可能なため、電子機器・自動車部品・産業用機器など、高信頼性が求められる用途に広く採用されています。
2液タイプの最大の特長は、「使用直前に混合する」という点です。主剤(エポキシ樹脂)と硬化剤を別々に保管し、使用時に所定の比率で混合することで、必要な量だけ、狙った硬化性・作業性で使用できるという柔軟性が得られます。 この特性により、以下のような細かい調整が可能です:
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 二成分系 | 主剤と硬化剤を混合することで化学反応が開始 |
| 硬化条件の柔軟性 | 常温硬化・加熱硬化いずれにも対応可能 |
| 高耐熱性 | 150°C 以上の高温環境下でも性能を保持可能な製品も存在 |
| 高耐薬品性 | 1酸・アルカリ・溶剤への高い耐性 |
| 優れた接着性 | 金属・樹脂・ガラス等さまざまな基材に強力接着 |
| 寸法安定性 | 硬化後の体積変化が小さく、高精度用途に適する |
| 絶縁特性 | 電気絶縁性に優れ、電子基板の封止用途に最適 |
2液エポキシの硬化プロセスは使用環境や要求特性に応じて調整可能です。
常温硬化タイプ:使いやすく、追加設備が不要。一般電子部品封止や簡易補修に多用。
加熱硬化タイプ:オーブンやヒーターによる加熱で短時間硬化。高強度・高耐熱特性を発現。
また、粘度は混合直後から徐々に変化するため、「ポットライフ(可使時間)」内での使用が求められます。

未開封状態であれば長期保管が可能(通常 6~12 ヶ月程度)。直射日光・高温多湿を避け、冷暗所で保管。
開封後は早めの使用が推奨され、再封時には湿気や異物混入を避けることが重要です。
混合後は硬化が始まるため、必要な量だけをその都度混合する運用が基本です。
2液性エポキシは、その高い接着性・絶縁性・耐環境性を活かし、以下のような多様な産業分野・用途で幅広く活用されています。
電気自動車(EV)
駆動モーターの接着工程
車載カメラの鏡筒とレンズホルダーの固定工程
電子部品の充填工程
内視鏡のレンズ保護部のシールや
緊縛糸部分の保護工程
透析針・麻酔針・翼状針の塗布工程
二液性エポキシ樹脂は、さまざまな製造現場で重要な役割を担う材料の一つです。安定した品質を実現するためには、材料特性を理解したうえで、適切な塗布方式や設備を選定することが重要となります。
次回は、二液性エポキシ樹脂塗布における代表的な課題や、安定塗布を実現するためのポイントについてご紹介します。
2液性エポキシ樹脂のディスペンス工程においては、材料特性とプロセス制御の両立が不可欠です。 SAN-EI TECHでは、これらの課題に応じた装置ラインアップと、用途に応じた条件最適化支援を通じて、 お客様の製品信頼性と生産性向上に貢献いたします。
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