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自動車・自動車部品

自動車制御ユニットへのエポキシ樹脂充填で信頼性と長寿命化を実現

課題背景

自動車の電動化・自動運転化が進むなかで、ECUやインバータなどのコントロールユニットの高密度・小型化が急速に進展しています。その内部には繊細な電子基板や配線が高密度で実装されており、絶縁保護・耐環境性の確保・振動対策として、エポキシ樹脂によるポッティング(封止・充填)が重要な工程となっています。
しかし、従来の工程では以下の課題が発生していました:

  • 高密度基板への気泡混入や充填不良
    ピンやコンデンサ周囲の狭いスペースに樹脂が届かず、未充填領域が残るケースが多く、信頼性が懸念されていた。
  • 混合比の不安定による硬化不良・膨れ・クラック
    2液性エポキシの混合比がずれると、硬化不良や収縮歪みによって部品破損の原因となるリスクが高かった。
  • 樹脂充填時の吐出量ばらつきによる生産品質の変動
    作業者スキルや環境により吐出量が変動しやすく、同一製品であっても仕上がり品質にばらつきがあった。

導入効果

2液容積式高精度マイクロディスペンサー eco-DUOシリーズ の導入により、以下の課題が解消されました:

  • 気泡レス・均一充填を実現
    ±1%以内の容積制御で樹脂を安定供給できるため、ピンやコンデンサ周辺など複雑かつ狭いスペースにもムラなく樹脂が行き渡り、未充填領域の発生を防止。高密度基板の絶縁信頼性が向上。
  • 混合比の安定化による硬化品質の改善
    A剤・B剤を正確に同時定量供給することで、混合比のズレを排除。結果として硬化反応が安定し、従来課題だった硬化不良・膨れ・クラックの発生率が大幅に低減。
  • 吐出量のばらつき解消で品質を標準化
    オペレーター依存の作業から自動吐出制御へ切り替えることで、製品間の品質差が解消。生産現場での再作業や不良率が低減し、標準化・省人化による工程効率化も達成。

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導入製品

2液容積式高精度マイクロディスペンサー
preeflow® eco-DUO330/450/600

eco-DUOシリーズは、2液混合・充填工程に特化したマイクロディスペンサーで、高信頼性が求められる車載電子部品の封止に最適です。

  • ±1%以内の吐出精度を実現する容積制御方式
  • 高粘度・低粘度両対応で幅広い液剤に対応
  • 高密度基板・複雑構造の狭小空間にも均一充填可能
  • 車載品質に対応した高い再現性・信頼性を確保
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vipro-PUMPシリーズディスペンサー(大容量タイプ)

高粘度・高フィラー・高比重材料に対応し、ECUやインバータなど大型制御ユニットの広範囲な封止工程にも適した大容量仕様の容積移送式ディスペンサーです。

  • 最大2,000,000mPa・sの高粘度材料にも対応し、広面積への均一充填が可能
  • 高粘度エポキシや2液混合材も、粘性変動や温度影響を受けにくい安定構造で対応
  • 凹部など複雑形状でもムラなく充填し、未充填リスクを回避
  • 長時間連続運転でも安定性を維持し、高信頼プロセスを構築
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