まず2/3インチですが、これはCCDのサイズを表しています。テレビで20インチと言えば、対角線の長さが20インチと分かりやすいのですが、CCDの場合はちょっと違います。例えば、2/3インチCCDは有効撮像範囲W8.8×H6.6mm(対角11mm)で、対角線の長さは2/3インチ(約17mm)ではありません。
それでは一体この表記はCCDのどこの長さなのでしょうか?
実はCCDのサイズには無関係で、イメージセンサとしてCCD以前に使われていた撮像管の規格に関係しています。その当時、撮像管の径は1インチ、2/3インチ、1/2インチなどの種類があり、例えば2/3インチ径の撮像管の場合、実際の撮像エリアはW8.8×H6.6mm(対角11mm)でした。CCDが登場し、撮像管からの置き換えを進める上で、レンズなどの光学系部品はそのまま流用したいという思惑がありました。そこで、CCDの有効撮像範囲を撮像管のそれに合わせて呼んだのが今もなお残っているという訳です。
ですから、CCDサイズで「2/3インチCCD」というのは、「撮像管2/3インチ用の光学系に適合するサイズのCCD」ということです。 |
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