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エンジニアリングなよもやま話
 
よもやまその1
−173℃でも「高温」という不思議な世界
矢印
よもやまその2
塗料−溶剤=粉 粉で塗装する粉体塗装
矢印
ひょんなつながり
マーキングに最適なスプレーバルブ
バックナンバー
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よもやまその1 −173℃でも「高温」という不思議な世界
最近はあまり聞かなくなりましたが、「超伝導」という現象を覚えていますか。
超電導とも書きますが、Googleの検索では超伝導が多くヒットしたので、ここでは超伝導を使います。今回は超伝導に関するお話です。
 

よもやまその1 超伝導の発見
超伝導という現象について軽くおさらいをしておきます。
超伝導は、1911年にオランダのカマリン・オンネス氏によって発見されました。すべての物質が超伝導になるわけではなく、また、物質によって超伝導状態になる温度(臨界温度)は異なります。
現在では135K(−138℃)で超伝導になる物質が発見されています。
オンネス氏が発見した超伝導は4K(−269℃)でしたから、100K(−173℃)付近で超伝導になる物質のことを高温超伝導と言います。
もし、200K(-73℃)で超伝導になる物質が発見されれば、「超高温超伝導」と命名されるのでしょうか?
いずれにしても人間の感覚では超低温なのですが…。
 
よもやまその1 超伝導の特長
超伝導状態になると、電気抵抗が完全にゼロになります。
電気抵抗がゼロということは、環状の超伝導体に一度電流を流せば永久に電流が流れ続けるということであり、送電線に利用すれば損失ゼロで送電することができます。
また、超伝導体は磁場を加えても自分自身に磁束を侵入させない効果があり、これをマイスナー効果(完全反磁性)と言います。
ですから、超伝導体の上に永久磁石を置くと、永久磁石の磁束が超伝導体に侵入できないため、結果として永久磁石が浮上するという現象を引き起こします。
マイスナー効果(完全反磁性)

よもやまその1 超伝導が拓く未来
発見されてから約100年経った今、超伝導はさまざまなところで応用されています。医療分野のMRI(核磁気共鳴画像診断装置)や、リニアモーターカーなどが有名で、省エネかつ超高速の超伝導素子を使ったスーパーコンピュータも実用化まであと1歩のところまできているそうです。


製造が簡単で、今よりもっと高温で超伝導になる物質が発見されれば、我々の生活は激変することでしょう。何年後かは分かりませんが、そう遠くない気がします。
先進技術に応用される超伝導


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よもやまその2 塗料−溶剤=粉 粉で塗装する粉体塗装
塗料には、水性塗料、油性塗料、溶剤系塗料などいろいろありますが、産業分野では、乾燥が早くて作業性に優れる溶剤系塗料が今も多く使われています。しかし、人体に有害で、大気汚染につながるVOC(揮発性有機化合物)排出の問題は深刻です。こうした問題を解決する塗装方法として粉体塗装があります。  
よもやまその2 粉体塗装の方法
粉体塗装には、有機溶剤などの溶剤を含まない常温固形の粉体塗料を使用します。粉体塗装には、静電スプレー法(吹き付け塗装)と流動浸漬法(浸漬塗装)の2方法が主に用いられています。
静電スプレー法は、スプレーガンで塗料を帯電させ、アースの取れた被塗物に静電気を使って塗布し、その後、焼付け乾燥炉で加熱することにより、塗膜を形成します。
流動浸漬法は、塗料槽の底部に多孔板を配置し、多孔板から圧縮空気を送る事により粉体塗料を霧状に流動させ、その中に予熱した被塗物を浸漬する方法です。被塗物の熱により融着し、後加熱することで厚膜の塗膜を形成します。
粉体塗装の方法
よもやまその2 長所と短所
長所としては、1回の塗装で厚膜を形成することができ、塗膜強度、耐薬品性、耐食性、対候性に優れています。また、有機溶剤を含まないため、大気汚染や引火の心配がなく、臭気や中毒もありません。さらに、粉末塗料の回収・再利用ができ、省資源につながります。
短所としては、焼付け温度が高いこと、色換えに時間がかかること、現場施工が不向きであることなどが挙げられます。
しかし、その耐久性から家電製品、自動車部品、道路資材、建築資材などさまざまな分野で粉体塗装が使われています。


日本のVOC排出規制は、世界の中でも立ち遅れた国のようで、今でも大量のVOCが排出され続けています。もっと規制を厳しくすることで、新しい産業が創出されるし、人にも地球にも優しくなれると思うのですが…。
 



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