2019年7月5日更新

基板保護するコーティングとは?

なるほど!ディスペンサー入門は、ディスペンサーにこれから携われるエンジニア様向けの、塗布技術をわかりやすく解説する入門用コンテンツです。
今回のテーマ今回は、基板や電子部品の腐食防止の目的で防湿剤をフィルム状にコートする、コンフォーマルコーティングバルブについて掘り下げます。
私が子どものころは映らないテレビは斜め45度上からチョップすれば直ったのよ〜
それは昔のブラウン管テレビの時代の話じゃ。
叩いた衝撃で、埃の付着や劣化などで動きにくくなって機構部の駆動部分が緩んだり、電子部品の接点の固着が外れて通電が回復したり、といったことがたまにあったんじゃの〜。
今じゃ小型軽量化された電気製品のメカ部品はしっかり固定しているし、電子部品もユニット化、チップ化されてとても頑丈なんだぜ。
じゃあ今はホコリが入ったり部品の動きが悪くなったりしないの?
摩擦や衝撃にも強くなった上に、電子部品は特殊な保護材で覆われてホコリや湿気から守られているんじゃよ。
そうなのね〜、もう!余計な体力使っちゃったじゃないのっ!
テレビが壊れなくてよかった。。
コーティングのおかげだね!
塗布の種類で選ぶディスペンサー
コンフォーマルコーティングバルブ 湿気やホコリを嫌う基板上の電⼦部品。電気製品に使⽤される基板や実装部品が、厳しい環境下において湿気や腐⾷、酸化などによって短絡、断線、電流漏れによって、機器の動作不良や故障の原因になることがあります。⼤気中の成分で電⼦部品を保護するために、防湿絶縁材を均⼀に被覆することをコンフォーマルコーティングと呼んでいます。
コーティングに使⽤される材料には、アクリル系やオレフィン系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系などがあります。コンフォーマルコーティングバルブ
基板のコーティング⽤途では、通常10-120μmの膜厚を適⽤することが多く、液剤のムダを防ぐためにも、塗布量をより⾼精度に管理することが求められます。 エアー式のスプレーバルブやジェットディスペンサーを使⽤した場合、特に⾼分⼦量の材料をコーティングする時に、希釈溶剤の濃度や塗布液の溶剤蒸発速度等の適合性によって、気泡の発⽣やスパイダー現象がみられることがあります。また、電⼦部品など、複雑な禁⽌エリアを確実に回避して塗布量を正確にコントロールする必要があるため、フィルム塗布⼯法を⽬的としたコンフォーマルコーティング専⽤バルブが適しています。
微細で良質な霧状吐出を⾏うには、材料の塗布粘度やチクソ性(擬塑性)、希釈の割合などが影響しますが、ノズルの形状が重要な決め⼿になります。
サンエイテックのコンフォーマルコーティングバルブSV70は、超硬材質を使⽤し、独⾃のスクウェアノズルを搭載した等価⼝径ノズル。⾼精度で⾶び散りの無い⾼次元のコーティングを可能にします。
 

SV70のスクエアノズル、幅広コーティング

ワンポイント お問い合わせ最近では、⾃動⾞の電装基板、エレベーターの基板、⾶⾏機のモニター基板⽤途など、安全性を重視する機器の防湿もコンフォーマルコーティングの⽬的になっています。コンフォーマルコーティングバルブSV70は、120ミクロン以下の膜厚で、5〜18㎜幅の均⼀なパターン形成が可能です。卓上ロボットと組み合わせて、低流量でシャープなパターンエッジを保ちながら、⾼速塗布を実現します。コンフォーマルコーティングの導⼊につきましては、お気軽に当社の液剤塗布スペシャリストにご相談下さい。
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